6台目の愛車は官能のV6エンジンが自慢でした。
勤めていた会社を辞める時に餞別でシビックを頂いたのですが、しばらくして盛大にオカマを掘ってしまいました。(シビック君ゴメン…)
仕方なく次のクルマを探して新車、中古車をいろいろと試乗していたところ、中古車検索サイトで走行1万キロのFTOを見つけました。
幸い販売店も家から近くて、以前から興味は有った車種なので早速試乗してみたのです。
「クオォォーーン」
オートマをマニュアルモードにして高回転まで引っ張ってみると、いままで聴いたことのないような快音が車内に響き渡りました。
「なんだこりゃ!すげぇ!」
まるで身をよじらせながら咽び泣く様なエンジンの咆哮に、頭が真っ白になるような高揚感を感じながら何度も高回転まで引っ張っては甘美なサウンドに酔いしれました。
参考までに、FTOのエンジンサウンドです。
他にも岩のような車体の剛性感、クイックなハンドリング、質感が高くスポーティーなデザインのインパネなどにすっかり魅了され、その場で購入を確約したのです。
グレードはGPX、残念ながらミッションはATでしたが、200馬力、20.4Kgmを発揮し、レブリミットの手前の8000回転オーバーまで快音を発しながら鋭く吹け上がるV6 DOHC24バルブ 2リッターMIVECエンジンは、それだけで購入の動機となりうる凄いユニットでした。
もうこんな化け物じみたエンジンは二度と出て来ないでしょうね。
同時期のホンダインテグラ、シビックタイプR用のエンジンも大傑作でしたが、それでもFTOのエンジンが一番の快音であったように僕には感じられました。
前車のシビックEG4も名車でしたが全てにおいて次元の違うクルマです。
ですが、乗り進めていくとアラも見えてきました。
・重たい鋳鉄製のエンジン、エキマニ、フロントパイプによりフロントヘビー感が拭えない。
・車高の割にコーナリングで腰高感が感じられる。
この2点が主に気になるポイントでした。
これらを解消するためにステンレス製のフロントパイプへの交換、フェンダー部の剛性アップを目指してのサイドインナーブレースの取り付けを実施したところ、上記の不満点はほぼ解消されました。
しかしフロントパイプのせいで排気音に少し雑味が出てしまい後悔もしました。
最後はガソリン価格の高騰で維持するのが難しくなり知人に売却したのですが、程度の良い個体があれば今でも所持したいクルマです。
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