真冬でもエギングやショアジギングができる釣り場
皆様、あけましてございます。
去年はロシアのウクライナ侵攻から始まり、まだまだ収束の兆しが見えないコロナや急激な物価上昇など、なにかとネガティブな事柄が多い一年でした。
いろいろと生きづらい世の中ですが、せめて自分の内面だけはポジティブシンキングを貫きたいものです。
関西に在住の皆様、去年は楽しく釣りを満喫できましたでしょうか?
どこに行っても激込みの釣り場、散乱するポイ捨てゴミ、強引に割り込んでくるマナーの悪い釣り人、5~6年前と比較して全く釣れなくなった現状。
これらにより、釣りから遠ざかっている方もいらっしゃるでしょう。
一時のブームの時と比べて、釣り具の売り上げもかなり落ち込んでいるようです。
かく言う僕も
「のんびり釣れる場所が無いし、どうせボウズ喰らうだけだろうし…」
「船に乗っても釣れるのはハマチばっかだしなぁ…」
と、すっかり釣りからは遠ざかっています。
私事になりますが12月は仕事が超多忙で休みが3日しかなく、いつしか仕事中は「このひと山が超えたらどっか釣りに行こう」と、久々に頭の中が釣りのことでいっぱいになりました。
しかし仕事が一段落して年を越したら、既に海は冬枯れのシーズン。
陸釣りで釣れるのはメバルやシーバスくらいしかない状況。
ならば水温の高い南の海に遠征じゃあ~
といろんな場所をリサーチしてみました。
真冬のこの時期にショアジギングが成立する場所というと、関西近郊で有名なのは三重県の七里御浜(しちりみはま)でしょうか。
ここはなんと、真冬のこの時期でも約20度の海水温。
陸からでも青物やタチウオ、フラットフィッシュが狙える状況です。
しかしながら、兵庫県加古川市の自宅からはあまりに遠すぎる!
高速道路をフルに活用しても片道4時間半。
日帰り釣行は無理があります。
(まあ車中泊すればいいんでしょうが…)
そこで七里御浜よりも緯度的には南の徳島県南部、高知県との県境付近を目指すことにしました。
さっそくネットの釣果情報やグーグルマップ等でリサーチを始めたものの、あまりにも情報が乏しく、今の時期にどこで何が釣れるのかさっぱりわかりません。
きっと僕のような釣り人は何人もおられるはず。
当日はもちろん釣行が目的でしたが朝マズメにボウズでしたので、自分自身の備忘録と皆様へのご案内も兼ねて、めぼしいスポットを偵察してきました。
都会の喧騒を離れてのんびりと釣りがしたい方、真冬にもショアジギングやエギングをしたい方に有益な情報となりましたら幸いです。
くどいようですが、現地を訪れる際は新型コロナの感染対策は万全に。
ゴミのポイ捨ては絶対にしないようにお願い致します。
タバコの吸殻のポイ捨ても厳禁ですよ。
それでは徳島県最南端の海陽町から、徳島市に向かって北向きの順番でポイント解説いたします。
余談になりますが、帰り道に立ち寄った徳島ラーメンの老舗 岡本中華 小松島本店 が超激ウマでした。
全国津々浦々の激ウマラーメン店巡りをしてきた、ラーメンフリークの僕もビックリ!
僕の人生で5本の指に入るほどの美味!
あえて細かい説明はいたしませんが、まるで取り憑かれたように無心に貪り食ってしまいました。
釣行の帰り道に、ぜひ立ち寄ってみてください。
【2月12日追記】
この記事の釣行は2023年の1月6日だったのですが、ひと月後の2月6日早朝に再度徳島県南部に釣行しました。
ご紹介しているポイントの某所にて早朝4時位からエギングを始めたのですが、まさかあんなことになるとは…
いえね、2月という時期的に、まさかイカが釣れるなんて思ってなかったんですよ。
『こんな時期にアオリイカが釣れるなんて、宝くじに当たるようなもんだよな…』
そう思いながらも、エギのカラーを変え重さを変えて色々と試していました。
そして僕の中での必殺エギ(明石界隈で10ハイは仕留めたでしょうか)をシャクっていたとき、竿にずしりと重い感触が。
『あーあ、根掛かりかよ…お気に入りのエギが…やっちまったぁ~』
そう思いながら、なんとかエギを回収しようと竿をシャクっていると、突然ドラグがジジィーと鳴り出したんです。
『うおっ!イカや!』
しばらくはイカの猛攻に耐え、糸を出されつつも凌いでいると、やっと弱りだしたイカを足元にまで寄せることができました。
ブシュー!ブシュー!
大量の墨を吐き出しながら、巨大なイカは最後の抵抗を試みます。
『デ、デカイ!!こりゃ間違いなく2キロ以上あるで!!』
しかし僕は致命的なミスを犯していました。
まさかこんなにも大きなイカが釣れるはずがないと思っていた僕は、タモを車の中に置きっぱなしにしていたんです。
なんとか抜き上げようとしましたが、エギングロッドではとても耐えられそうにありません。
そこで糸を腕に巻きつけて抜き上げようとしたのですが…
バンッ!バキッ!
イカの重さに耐えきれず糸が切れて、その衝撃でロッドのティップまで折れてしまったんです。
お気に入りのエギと一緒に巨大イカは逃げていきました。
ちなみにメインラインはPE0.6号、リーダーは3号でした。
そりゃあ切れますよね…
唯一の救いは、エギの針はカエシが有りませんので、おそらくエギが外れてアオリイカちゃんは無事だろうということです。
皆様もくれぐれも油断召されませんよう。
徳島県南部では2月でもアオリイカが釣れます。
図らずも、自らの体験でそれを証明する結果となりました。
大里松原海岸
1月6日(金)の深夜1時に加古川市の自宅を出て、現地到着は早朝の4時半。
淡路島の島内は下道を利用して節約しましたが、意外と近かったように感じられました。
片道約230kmで、明石海峡と鳴門海峡の通行料で片道約2000円ほど。
往復でガソリンは20リッターほど消費しましたから、1回の釣行で交通費は約7000円で済みました。
明石周辺で船に乗ったら軒並み8千円はしますから、南海の大海原で釣りと眺望を存分に楽しむのもアリですね。
この大里松原海岸は、全長約2kmにも及ぶ長大なゴロタ石のサーフ。
三重県の七里御浜ほどの知名度とスケールはありませんが、徳島県内ではサーフジギングのメッカとして有名なポイントです。
釣れる魚も多種多様で、北側の地磯周辺ではヒラスズキがよく釣れるようですし、秋のハイシーズンにはヒラメ、マゴチ、サワラ、サゴシ、ハマチ、メジロ、ブリ、カンパチ、カツオ、アオリイカ、コウイカなどが高確率で釣れるようです。
ポイントは北側の地磯周辺とサーフ全域。
南端には川の流れ込みもありますので、その周辺ではヒラメやマゴチが狙い目かと思います。
これほど壮大なスケールのサーフは、瀬戸内海にはなかなかありません。
当日は釣り人もサーフ全体で2、3人ほどで、貸切状態で存分に竿を振り回すことができました。
サーフ全体が外洋に面していて潮通しも抜群。
沖合いには常に潮目ができる状況で、期待度も高まります。
1月6日当日の水温は約17度。
青物もイカも充分に釣れる水温です。
当日の朝マズメには、潮目周辺でサゴシのボイルが頻繁にありました。
刻々と移動するサゴシを追いかけてサーフを駆け回るのは大変ですが、楽しさに時間を忘れてしまいます。
ちなみにサーフの北端、地磯のそばには20台以上駐車可能な広大なスペースがあります。
この日はサーフ中央部の展望台前をメインに釣りました。
この展望台のそばに、車が5台ほど駐車可能なスペースがあります。
サーフと松林の間には車1台が通れるほどの細い道があるのですが、ところどころ通行禁止になってますし、砂だまりでスタックする確率が高いので徒歩以外の移動は無理と考えてください。
展望台脇の道で松林を抜けたあたりには公衆トイレがあります。
女性アングラーには展望台周辺がおすすめ。
この日はサゴシのボイルを追いかけてミノーやジグを投げまくり。
一度だけピンテールサゴシチューンのキャンディーカラーに「ガツン」と明確なアタリがありましたが、残念ながらフッキングには至らず…
それでも久々に楽しい釣りとなりました。
この大里松原海岸には、2月中旬頃からカタクチイワシなどのベイトが接岸してくるようです。
後述するサーフ南端の川の流れ込み周辺では稚鮎の接岸、遡上もあるでしょうから、そちらで爆釣となることもあるかも。
ここは台風前などは大きなうねりが発生する場所です。
大丈夫だと思っていても10分に1度程度大波が発生することもありますので、波が高い日は十分に気をつけてください。
サーフからの釣りとはいえ、救命胴衣の着用をおすすめします。
鞆奥(ともおく)漁港
大里松原海岸の南端に位置する鞆奥(ともおく)漁港。
天然鮎で有名な海部川河口に隣接しています。
稚鮎の遡上があるときには、ベイトを求めて多数のフィッシュイーターが集うはず。
そう思って訪れてみましたが、残念ながらあまり釣りには適さないポイントです。
瀬戸内海ではあまり見られないほどの高さの堤防。
おそらく南海地震に備えているのでしょうが、外側のテトラは超巨大で足場が悪く、隙間に落ちれば無事ではすみません。
港内でもこの水の色!
いかにも南の海といった感じのエメラルドグリーン。
夜にはアオリイカが狙えそうですが、墨跡が見かけられなかったのは何故なんでしょう?
漁師さんがキレイにしておられるのかもしれませんね。
巨大な堤防の上からの漁港全景。
足場がよく、漁師さんの邪魔にならない場所に駐車スペースも多数あります。
秋のハイシーズンはサビキ釣りも楽しめそうです。
堤防外側の外海に面したテトラは超巨大サイズ。
写真では伝わりにくいですが隙間も大きく、こちらに飛び移るのは超危険です。
かろうじて安全に渡れそうな場所にはタチウオ釣りの痕跡が有りました。
きっとここで夜釣りしたらタチウオが釣れまくるんでしょうね。
まるでビルのような高さの堤防の上からは、大里松原海岸と太平洋が一望できます。
地元の少女2人組でしょうか、この絶景を眺めながら語り合ってました。
青春ですねぇ~
こちらからの眺めは最高で観光にはおすすめですが、外海に接する部分は全て超巨大テトラに覆われていて釣りにはおすすめできません。
実際にご覧になればわかりますが、足を踏み外したときのことを想像すると恐怖を感じます。
海部川河口付近までびっしりと超巨大テトラが設置されていて、安全に釣りができそうな場所はありませんでした。
なかなか写真では大きさが伝わりませんが、実際に目の当たりにすると、ここに乗って釣りをしようという気は起こらないでしょう。
大里松原海岸から海部川河口付近を狙うのがおすすめ。
おそらくこの場所は、超一級のヒラメポイントでしょう。
マゴチやヒラスズキも釣れそうですね。
ベイトが湧いていればタチウオも接岸してるかもしれませんし、アオリイカもいるはずです。
手倉湾
鞆奥(ともおく)漁港の内側をぐるっと回って岬の先端部に位置するポイント。
駐車場もトイレもありますし足場もよく、女性やお子様連れにおすすめです。
こちらは全体的に水深が浅く、アオリイカや根魚の釣り場でしょう。
秋のハイシーズンには水道部分で青物も釣れそうな雰囲気。
小島との水道でミノーやワームを投げてみるのも面白そうです。
ヒラメも潜んでいそうな雰囲気は、ひしひしと感じられました。
どこも水深は浅そうで、どちらかといえば磯遊びに適した場所です。
釣り人さんが入っているこちらの小磯は、おそらくアオリイカの一級ポイントでしょう。
湾内は浅く波も穏やかですので、お子様の磯遊びにはもってこいかと。
トイレの脇には駐車スペースもたっぷりとあります。
釣り人が入っている地磯方面は足場が悪くおすすめしません。
ここのテトラは小さくて上がりやすいです。
小島との水道部分もかなり浅そうですが、アオリイカやヒラメの好ポイントと見ました。
海陽町港
鞆奥(ともおく)漁港から車で5分ほど南の湾奥にある足場の良いポイント。
波が穏やかで車を横付けできます。
外海が荒れている時やファミリーフィッシングにおすすめ。
当日は3人ほどエギンガーがいましたので、夜にはアオリイカがよく釣れるのかもしれません。
おそらく底は砂地でしょう。
ヒラメも潜んでいる気配がプンプンします。
波が穏やかで釣りやすいです。
昼間はちょっと厳しいかもですが、マズメ時や夜のエギングが面白そう。
といっても、墨跡がほとんど無いのが気になりますが…
海水はエエ感じに淀んでます。
これくらいのほうがイカに警戒されにくいでしょうね。
外海が荒れているときやベイトが入ってきたときは、青物やタチウオも釣れそうな感じ。
ヒラメも釣れそうですねぇ。
牟岐(むぎ)港
こちらは港内を視察しただけですが、アオリイカの実績が高い場所のようです。
車が横付けできて足場もいいので、エギングのランガンもし易いでしょう。
夜がアツそうですねぇ。
港内でヒラメを狙ってみるのも面白そう。
こちらでも3人ほどのエギンガーがしゃくりまくってました。
釣果は確認できませんでしたが、実績は高いようです。
潮通しはよくないので、イカやフラットフィッシュ狙いが主体となりましょう。
イカ狙いにはいい感じに淀んでます。
このちょっと突き出た堤防がアオリイカの好ポイントのようです。
古牟岐(こむぎ)港
牟岐(むぎ)港から車で5分程度の場所にあります。
公衆トイレも駐車場もありますので、女性やお子様連れも安心。
ここは外海も港内も全て水深が浅そうで、あまりジギングには適さないポイントかもしれません。
おそらくエギングメインの場所なのでしょう。
堤防の付け根には広々とした駐車スペースと公衆トイレ。
正面の階段から堤防に上がれます。
堤防の上からの眺め。
足元は超シャローで、こんな場所で何も釣れないだろうと思いますが…
堤防の外側は砂地にゴツゴツとした岩場が混じります。
水深が浅すぎて、これではジギングは難しいでしょう。
ここも海の色が素晴らしくきれい。
南国ならではの透明度。
えっ!
こんなドシャローでイカが釣れるんすか???
堤防には大量の墨跡が!
おそらく暗い時間帯限定でしょうが、この岩場周辺でアオリイカがヒャッホイしてるんでしょうね。
知る人ぞ知る激アツポイントなのでしょう。
堤防の外海部分は巨大なテトラで覆われていて、水深も浅そうです。
危険ですので立ち入らないほうが無難でしょう。
先端周辺はテトラも通常サイズになって、これなら安全に釣りができそうです。
水深はどこも浅そうですが、おそらく暗い時間帯のエギングには絶好のポイントでしょう。
外海側には沈み根が点在していますが、きっとその周辺にイカが潜んでいるはず。
恵比寿浜岸壁
ウミガメの産卵で有名な大浜海岸のある日和佐から、車で10分程度の場所にある港。
道中は車のすれ違いがやっとという細い道で急カーブの連続。
わざわざこの港まで訪れる方は少ないのでしょう、ここはおそらく穴場中の穴場です。
港内は足場がよく車の横付けも可能。
地元の釣り人か、常連らしき人たちが何人もいました。
ここは足場が良い上にイカがよく釣れているようです。
そこら中に新し目の墨跡が。
足元は墨跡だらけ。
ここはアオリイカやコウイカの魚影が濃いんでしょう。
適度な潮通しもあっていい感じ。
堤防の外側は例のごとく超巨大テトラが鎮座。
危険ですので立ち入らないほうが無難でしょう。
先端に向かう途中にはこんな柵が…
立入禁止の表記は有りませんので先端に向かってみます。
堤防の上から港内を一望。
ここはなかなか良さげなポイントです。
堤防の先端部も超巨大テトラですが積み方が密になっているようで、これならば比較的安全に釣りが可能でしょう。
ここにもしっかり墨跡が。
ここはイカの魚影が濃そうですね。
先端から港内方面の様子。
これは良さげなポイントですよ~
先端に向かう途中に堤防の裂け目があります。
これは夜釣りのときには要注意!
うっかり踏み外すとただではすみません。
良くて大怪我、運が悪いと即死でしょう。
入り口の柵はそういった理由で設置されてたんですね。
特に立入禁止の表記は有りませんでしたが、堤防先端で釣りをされる方は十分に気を付けて下さい。
まとめ
事前にいろいろと情報収集してから向かったのですが、やはり実際に訪れてみないとわかりませんね。
今回ご紹介したポイントでジギングにおすすめなのは、なんといっても大里松原海岸でしょう。
北端の地磯付近でヒラスズキを狙うもよし、ベイトの動向次第ですが南端の海部川河口付近でヒラメや青物が爆発する可能性も高そうです。
大里松原海岸にベイトが接岸するのは2月中旬以降との情報を目にしましたが、1月にもヒラメやアオリイカの釣果は少ないながらもあがっているようです。
エギングは今回ご紹介したポイントのどちらでも釣果が見込めましょうが、墨跡から察するに一番のおすすめは恵比寿浜岸壁です。
ここは大里松原海岸よりも幾分徳島市に近い場所にありますので、イカ狙いに特化してこちらを訪れるのもアリでしょう。
徳島県南部は大阪からは遠回りになりますので神戸や明石、加古川や姫路方面の方におすすめできます。
大阪から行きづらいということは、それだけ釣り場も空いているということですので、他の釣り人に煩わされずにのんびりと釣りを楽しみたい方は、たまには遠征してみるのもいいのではないでしょうか。
くどいようですが最後に一言だけ。
釣り場で絶対にゴミのポイ捨てはしないで下さい。
今回訪れた場所は、どこもゴミは一切落ちていませんでした。
おそらく、地元の漁師さんや有志の釣り人がキレイに保っているんだと思います。
美しい海、キレイな釣り場、徳島県南部は非常に素晴らしいフィールドでした。
それをぶち壊しにしないように、大人として恥ずかしくない節度とマナーを守って下さい。
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