【想い出の愛車3台目】 ダイハツ シャレードデトマソ

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3台目の愛車は1.6リッターのホットハッチでした。 

もう遠い過去のお話ですが、コンピューター専門学校を卒業後、東京で4年間プログラマーとしてがむしゃらに働いて、結局体を壊して新潟の実家に帰りました。

さいわい使ってる暇が無くて貯金がある程度有りましたので、次の仕事も決まってないのに新車でダイハツのシャレードデトマソを衝動買いしてしまいました。

僕も含めて当時の若者は楽天的で、将来への不安などあまり抱えてませんでしたね。

このクルマの発売当初、路上で初めて見かけたときに「ドーン」と雷にうたれたような、喪黒福造に指さされたような凄い衝撃を感じました。一目惚れってやつですね。

「めちゃくちゃカッコいい!」

「フォン!」と野太いスポーティーなエキゾーストノートを響かせながら目の前を通り過ぎていった黒のシャレードデトマソに、僕は一瞬で魅了されてしまったんです。

若々しく、ちょっとワルっぽく、ラテン車のようなオシャレさも併せ持つこのクルマのデザインは、ホットハッチとして現代でも通用するものと思いませんか?

肝心の走りも、それはもう底抜けに楽しいものでした。

エンジンは、アプローズやロッキーなどに使われていた普通のSOHC4バルブを圧縮比アップ、カムのハイリフト化などチューンしたもので、125馬力、トルク14.7Kgmと1.6リッターとしては格別パワフルとは言えないものの、このシンプルなエンジンのおかげもあって車重は920Kgと超軽量(5MT)で車両価格も139万8千円と大変リーズナブルでした。

4輪独立サス、レカロシート、ナルディ本革巻きステアリングなど、必要な装備もひととおり揃ってこの価格だったんですよ。いい時代でした。
若者のクルマ離れが言われて久しいですが、今この内容でこの価格のクルマがあったら若者もおそらく買いますよ。

このクルマには限界域でリアが急激にブレイクして一気にオーバーステアになる弱点がありましたが、テールハッピーだったおかげで走りはとにかく軽快の一言で、ヒール&トゥを駆使して山道をハイペースでドライブすると脳内にアドレナリンが沸き上がって最高に興奮しました。

荷重コントロールでタックインを誘発するのも比較的容易でした。
普通はタイトコーナーだとクルマ自体の重さを感じさせられるものですが、このクルマは何の抵抗感も無くミズスマシの様にひらりとコーナーをクリアしてしまうんです。
異次元のコーナリング感覚でした。

このクルマを現在販売したら恐らく「危険なクルマ」とのレッテルを張られかねませんが、
ドライビングプレジャーの無いつまらないクルマばかりでは面白くありませんので、こういうクルマも有ってもいいんじゃないですかね。

このクルマはリアのスタビリティを高めて滑り出しを穏やかに、コントローラブルにして、エンジンも140馬力位までパワーアップすれば最強のスポーツハッチの名車に成り得たでしょうね。

リアハッチまわりのスポット溶接を増し打ちして、ヘッド面研磨して圧縮比アップ&ECU書き換えでハイオク仕様に変更したら恐らく近い形になったでしょう。
まあ、いまさらですが…

現代の技術で復活してくれないかなー。

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この記事を書いた人

釣り、クルマ、猫 が大好きなオッサンです。
皆様のお役に立つ情報をお届けしてまいります。
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コメント

コメント一覧 (10件)

  • 私はシャレード デ・トマソには乗った事はありませんが、過去にJT190型いすゞジェミニ Handling by Lotusの4ドアセダンに乗っていたので、お気持ちは分かるような気がします。MOMOステアリング、レカロシート装備、ロータスチューンのサスペンションは乗り心地と操縦安定性を兼ね備えていました。専用色のブリディッシュグリーンも良い色でした。全長4070mm、全幅1615mm、全高1370mm、ホイールベースは現行の軽自動車より短い2400mmのコンパクトサイズとは思えない程、大人4人が乗っても狭く感じませんでした。エンジンは1600ccのDOHC、135psで、当時の4A-Gエンジンよりもハイパワーでした。車両重量は960kgと、下手な軽自動車のワゴン車よりも軽いくらいです。

  • やはり、あ さんは相当の好き者とご推察致します。(笑)

    あの型のいすゞジェミニ Handling by Lotusは、僕は運転したことが無いのですが大好きなクルマでした。
    4ドアセダンとして超絶にカッコよかったですし、軽量ボディに135馬力のエンジンで、恐らく走りは最高に楽しかったのではないですか?
    うらやましい限りです!

    あの型のリアサスもニシボリックサスペンションでしたかね?
    今の技術であのようなワクワクするようなクルマが出てくれないかなあ…
    と強く思います。

  • 私のJT190のリアサスは「コンパウンドクランク」でトーションビームに似たものです。ニシボリックは次のJT191型です。私のはSTD車だったのですが、BBSホイール装備の「SE」の設定もありました。JT191はBBSホイール標準になりました。他に「イルムシャー」とターボの「イルムシャーR」とかありましたね。この頃のいすゞ車は「ロータス」と「イルムシャー」モデルの設定があって、クロカン車のビッグホーンまで設定してあったという…(ロータスとクロカン車の組み合わせは想像出来ませんが…)いすゞが乗用車から撤退してしまって残念に思います。現在人気上昇中のSUBARU車よりも強烈な個性がありました。

  • あの型のいすゞジェミニはニシボリックサスペンションじゃなかったんですね。
    勉強になりました!

    最近のクルマは不毛なカタログ燃費や安全装備などの競争が激化しすぎて、走りの楽しさは昔のクルマよりも間違いなく劣化していると感じます。
    あ さんが一時期クルマに興味を無くされていたのも理解できます。
    あの型のジェミニに乗られていたのでしたら、なおさらの事ですね。

  • JT190型はジウジアーロ・デザインで、他のいすゞ車でも、117クーペや初代ピアッツァなどもデザインされ、いすゞ以外の国産車でも、初代アリストやアルシオーネSVXなどをデザインされた事で有名です。
    また、ジェミニに搭載されていた、4XE1型1.6L直列4気筒DOHCエンジンは、2代目ロータス・エランに搭載されていました。
    現行のロータス車は、エリーゼがトヨタの1ZZエンジン、エキシージ、エヴォーラがトヨタの2GRエンジンが搭載されています。

    • あの型のジェミニがジウジアーロデザインだったとは!
      どおりで粋なデザインだったわけですね。
      2代目ロータス・エランがいすゞエンジンだったとは知りませんでした。
      さすがは名機とうたわれた4XE1型エンジンです。
      勉強になります!

      ロータスは日本製エンジンの採用が多いですね。
      一時期ローバー製のエンジンも搭載していたようでしたが…
      やはり日本製のエンジンは信頼性も性能も優秀である証左かと。

      あ さんはかなりのエンスージアストとお見受けします。
      また是非コメントくださいね!

      ちなみに117クーペ(丸目)は、僕の叔父が所有しておりました。
      そのころの僕は幼稚園児か小学校低学年だったと思いますが、
      子供心に「めちゃくちゃカッコいいなー」と感じたのを覚えています。

  • 私のジェミニは5速MT車でしたが、他に3速AT、NAVi-5の設定がありました。最近はDCT等のMTベースの自動変速機が増えていますが、NAVi-5は世界初の自動変速MTと言われています。30年以上前の当時は、電子制御技術が完成されていなかった為、不評だったらしいですが…。完成度はどうあれ、30年以上前に時代を先取りした技術を採用した事は凄いと思います。

    • 確かNAVi-5って、シングルクラッチAMTでしたよね。
      あの型のジェミニにNAVi-5搭載グレードがあるとは知りませんでした。
      当時はマニュアル車が当たり前でしたので、きっとあまり売れずにマイナーだったんでしょうね。
      ですが、凄い先進性と思います。

      あの頃はいすゞに限らず、どのメーカーのクルマもなにかしらビックリさせてくれるところがあって面白かったですね。
      新車が発売されるたびにワクワクしたもんです。
      良い時代でした。

  • 乗用車でNAVi-5が採用されたのは、ジェミニとアスカだけだったと思いますが、その後トラックのエルフに搭載され、現在の「スムーサー」に繋がって行ったんだと思います。
    先日フルモデルチェンジした、大型トラックの三菱ふそうスーパーグレートは、全車AMTで3ペダルのMTは廃止してしまったそうです。排気量は直列6気筒の7700ccで、かつて20000cc〜30000ccのV8、V10、V12とかあり、いすゞのギガトラクタなんかV10、30000cc、600psなんてのもありました。大型トラックもダウンサイジングの波に来ています。

    • いつもながら、あ さんの知識量と深さには驚かされます!
      今後も是非いろいろとお聞かせくださいね。

      確か三菱ふそうのAMTはデュアルクラッチでしたかね?
      恐らくいすゞの「スムーサー」もそうなんでしょうね。

      しかし、30000ccって凄いですねぇ!
      まるで鉄道用ですね。

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