【中古スピーカー】 Technics(テクニクス) SB-M20 レビュー

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小型ブックシェルフの大傑作


リビングルームのテレビ音声用に、全く期待せずに「マイカ振動板って、どんな音なんだろう?」と冷やかし半分で購入しました。
中古オーディオ専門店で、ペアで¥19,800だったと思います。
1995年発売ですので、もう立派なビンテージスピーカーです。
20年ほど前に購入した、ヤマハのAVアンプDSP-A2と接続しています。

ヤマハ DSP-A2とは相性が良い?

AVアンプのDSP-A2の音質は、清涼感のある高音と、量感や押し出しが足りないと感じさせる低音が特徴で、いわゆるヤマハビューティーと言われるものです。
色付けは感じますが、決してクオリティの低い音ではありません。当時流行りだった¥79,800のアンプよりも若干品位の高い音がします。

このDSP-A2は低音の量感が足りないスピーカーと組み合わせると、ハイ上がりでスカスカの聴くに堪えない音になってしまうのですが、SB-M20と接続して初めて音を出した時には驚愕しました。
「グォォーン」とまるで大地を揺るがすかのような大迫力の低音がリビングに響き渡ったのです。
圧倒されるような量感がありながら、低音のスピード感、解像度も素晴らしく感じられました。
高音も思わず聴き惚れてしまうほど、艶やかで芳醇な響きです。
音場に鮮やかに浮かび上がる、ピアノや女性ボーカルの美しさにはゾクッとさせられました。
幾分きらびやかな音色のDSP-A2と、余分な色付けのないSB-M20の相性がいいのでしょうか。

高校生の頃から数々のスピーカーを購入してきましたが、ここまでの衝撃を受けたのは初めてでした。
なぜ発売当初、もっと注目を集めなかったのか不思議でなりません。
当時はチタン、カーボンなどのハード系素材がもてはやされていたからなのかもしれませんが。
伝説のオーディオ評論家、故長岡鉄男氏の評価は高かったようです。

僕が過去に所有したオーディオ機器の評価

余談になりますが、僕の今までのオーディオ機器の遍歴を紹介させていただきます。

プリメインアンプ ソニー TAF-555ESX

レンジ感が狭く、高音、低音ともに暗い音色だが音の実像感はあり、いぶし銀のような音。
腰の据わった安定感があるが、爽快な音楽は苦手。
スモーキーなジャズ向き。

プリメインアンプ パイオニア A-717

レンジ感は広く、明るく爽やかで伸びやかな音。
よく聞き込むと低音の沈み込み、安定感は足りず、全体的に分解能と実像感はいまひとつ。
分かりやすいハイファイサウンドで、POP、フュージョンなどにマッチする。

プリメインアンプ マランツ PM-90

凄い音。
静粛な空間から、リアリティを伴って音が浮かび上がる。
全域にわたって音の芯が座っており、ぶれない。
超絶なハイスピードで音が飛び出してくるが、うるさく感じるような音は全くしない。
どのようなジャンルでも音楽にどっぷりと浸れる大傑作アンプ。
いまだに手放したことを後悔しています。

スピーカー ダイヤトーン DS-73D

低音は量感はあるが、ゆるゆるの解像度。
中音のスコーカの音の張り出しが目立ち、高音の輝きも耳につく。
デジタル黎明期の発売のため、狙って鮮烈な音作りにしたように感じる。

スピーカー ダイヤトーン DS-500

うるさい音は全くしないが、全域で解像度はいまひとつ。
リアリティ、音場感も物足りない。
つかみどころがない眠たい音。

スピーカー オンキョー D-200 Liverpool

高音に若干きらびやかさがあるが、不快ではなくむしろ綺麗に輝かしく聴こえる。
全域にわたってハイスピードで音場感も広く、音像がリアルに浮かび上がる。
ベストセラーとなったのも納得の傑作機。

スピーカー ソニー SS-A5

うるさい音は一切せず、品位の高い音。
スピード感やパンチ感は皆無のためクラシック向き。
ボーカルもキレイながら、ハッとするような鮮烈さは無い。

スピーカー DENON SC-T33

値段の割にはましという程度の音。
論評に値しない。
低音不足のハイ上がりの音。
ホームシアター向き。

スピーカー ヤマハ NS-325F

全域で分解能は高く、音場感もスピード感も充分あるが、なにを聴いても高音のアルミ合金の音色、低音のマイカ混入ポリプロピレンの音色が耳につく。
もう少しマグネシウムとマイカの混入比率を高めないと。
結局はピュアオーディオには適さない。

過去の所有機と比べたSB-M20の評価

SB-M20は全域で解像度、スピード感、音場感が圧倒的に優れていて、方向性は違うものの、比較に値するものはオンキョー D-200 Liverpoolのみです。
もしリサイクルショップやオークションなどで、程度の良い物件がありましたら購入をおすすめします。
うるさい音が一切しませんので、ニアフィールドモニターにもおすすめできます。

そのままでも充分に良い音ですが、ネットワークの電解コンデンサをフィルムコンデンサに交換したら、さらに凄い音になります。

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この記事を書いた人

釣り、クルマ、猫 が大好きなオッサンです。
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